旭興 貴醸酒 「百」

家飲み記録 旭興 貴醸酒 「百」

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 栃木県大田原市のお酒です。
 ブログでの登場は2回目で、前回から約4年半振りの登場になります。

 こちらのお酒は仕込み水の一部に清酒を利用した「貴醸酒」になります、肩掛けの解説文にもありますね。
 前に「Raifuku MELLOW」の記事でちょっと書きましたが、貴醸酒という名称は商標の関係上「貴醸酒協会」加盟蔵でしか名乗れないのだとか。
 で、気になって「貴醸酒協会」でググったんですが、オフィシャルホームページは愚か、加盟蔵一覧すらパッとは出てきてくれませんでした…私にとっては謎の組織ですね(笑)
 折角名称のブランド管理するんだったら、もうちょっと情報公開(&アピール)してくれてもいいんじゃないかなあと思ったりしました。

 閑話休題、スペック的には日本酒度「-62」という驚愕の数値に加え、多分掛米に「LGCソフト」という聞きなれないお米を使っていることが目を引きます。
 LGCとは「Low Glutelin Content」ということで、可消化性たんぱく質の含有量が少ないことを示しているそうです、どっちかというと健康食目的で開発された品種みたいですね。
 一般的にタンパク質は酒造においては雑味の原因となると言われているので、この目の付け所はなかなかシャープなんじゃないでしょうか。
 お値段は税抜2,000とお高めですが、貴醸酒は原料費も高くつくことを考えると、割高とはいえないでしょう。

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 上立ち香はやはり甘~く熟した感じのカラメルとフルーツの中間の香りがそこそこに。
 含むと、やはりガッツリ濃い甘味が、うーんオブラート3枚重ねみたいな謎の口当たりで入ってきて、ほんの少々の渋味で単調さをカバーしつつ、じんわりと染み込んできます。
 味わいは、見事に熟した感じの杏?的な甘味メイン、酸味サブ的な旨味が中心にあってそこに渋味が伴う感じなのですが、面白いのはそれが曇りガラス越しのように良い感じでぼやけて、まろやかな感じになっているところですね。
 後味は酸渋で甘さを引き取りつつ、最後までそのまろやかさを維持しながら引いていきます。

 強烈ともいえる甘さを、見事なまでにまろやかに感じさせてくれる、独特のバランスを保つ甘酸渋酒でした。
 やっぱり苦味が皆無なのが良いですね、さすがに甘味が凄いので、食中よりは食前食後って感じですが。
 コスパという意味でも素晴らしいお酒でしょう、特殊な瓶も相まって、もっとお高くても納得はできる気はします。
 百、甘口派日本酒党や、貴醸酒に興味のある方々オススメできるお酒だと思いました。

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名称:旭興 貴醸酒 「百」
精米歩合:55%
使用米:ひとごこち、LGCソフト
アルコール度:16%
日本酒度:-62
蔵元情報:渡邉酒造株式会社
購入価格(税抜):2,000円/720ml
購入した酒屋さん:伊勢五本店(千駄木)
お気に入り度:8.4/9.0

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タグ: 旭興 貴醸酒等

2018年08月03日 栃木の日本酒 トラックバック:0 コメント:0

米宗 純米 生原酒 ふなくち手汲酒

家飲み記録 米宗 純米 生原酒 ふなくち手汲酒

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 愛知県愛西市のお酒です。
 ブログでの登場は2回目。

 前回は名古屋出張の際に初めて出会った銘柄だったため買いました、今回は千駄木の伊勢五本店さんの店頭に並んでいるのを見かけ、「お、新規取り扱いかな」と思い購入した次第です。
 で、情報を求めて蔵元ホームページ(https://yamahai.co.jp/)でこのお酒を探してみました、で、見た目的にはこれかなあと思うんですが、「若水使用 精米歩合65%」という表記とちょっとズレるんですよね…、詳細は謎です。

 生原酒で、アルコール度数が19とかなり高め、珍しい器械瓶を使って、「厳封」としているところがちょっと面白いですね。
 多分山廃だと思うんですが、ラベルに記載が見当たらないところは気になるところです(もしかしてどこかで肩ラベル剥がれた?)。
 前回の感触を含め、強そうな印象を受けたので、あえて三ヶ月ほど家で寝かせてから開栓しました。

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 上立ち香は酸を感じるスッキリした香りが仄かに。
 含むと、やはり酸の効いた引き締まった旨味がググっと入ってきて、最後までその酸が唾液腺を刺激しつつ存在感を主張して、勢いを増して喉奥に流れ込んできます。
 味わいは、甘さ控えめでお米由来っぽい旨味が中心にあり、苦渋を初めとする雑味は皆無で、酸が引き締まりと共に複雑味も与えている感じ、全体としては実に筋肉質な印象。
 後味は、その酸が引き取る形で見事にキレます。

 純度の高い旨味を酸がバッチリ引き締める、極めて芯の強いキリリ系辛口酒でした。
 うーむ、この形容は今日日いかがなものかと思うのですが、つい「男酒」という言葉が脳裏に浮かぶ感じ。
 こういうお酒は油っぽい食べ物とか肉料理とかにバッチリ合うんですよね、現代日本における食中酒としては淡麗辛口以上に汎用性は高いかと…
 米宗、実に個性がハッキリしているお酒だと思います、今後も要注目ですね。

 燗をつけると…、お、ついに甘味が出てきたかな。
 正確に言うとあくまで主役が旨味なんですが、個人的にはこちらも好き。

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名称:米宗 純米 生原酒 ふなくち手汲酒
精米歩合:65%
使用米:若水
アルコール度:19%
日本酒度:不明
蔵元情報:青木酒造株式会社
購入価格(税抜):レシート紛失…/720ml
購入した酒屋さん:酒泉洞堀一(名古屋)
お気に入り度:8.4/9.0

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タグ: 米宗 純米

2018年08月01日 愛知の日本酒 トラックバック:0 コメント:2

二代目 二才の醸 とみやま農園 純米吟醸 生原酒

家飲み記録 二代目 二才の醸(にさいのかもし) とみやま農園 純米吟醸 生原酒

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 新潟県新潟市のお酒です。
 家飲み、外飲み含め初めていただきます。

 一見して奇抜な見た目と名前が気を引くお酒ですね。
 元々「二才の醸」というのは銘柄名であると共に、埼玉県の石井酒造が始めた「20代の杜氏が醸す」というコンセプトのプロジェクト名という感じらしいです。
 2016年に石井酒造の杜氏が30代になるのに伴い、「銘柄引継式」を行って、この二代目の宝山酒造に銘柄譲渡を行ったとか…(この辺りの詳細はSAKETIMESに記事がありました)。
 ブランド立ち上げ時には、最近増えてきたクラウドファンディングをいち早く使っていたみたいですし、若さゆえの積極性、機敏さを感じますね。
 
 スペックは新潟産コシヒカリを60%まで磨いた純米吟醸、いわゆる飯米利用系です。
 蔵元の商品紹介を見ると、もう一つ「あべ農園」バージョンがあって、農園違いの飲み比べが推奨だったらしいのですが、私としては初飲み銘柄を一気に2本買う気にはなれませんでした…
 なお、ラベルデザインはなんとグッドデザイン賞を取っているようです、何から何まで斬新というか、思い切った売り方ですね。

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 上立ち香はバニラ感のあるフレッシュな香りがそこそこに。
 含むと、バランスの良い甘旨酸味が自然な口当たりで入ってきて、ほどほどの渋味の働きで引き締まりを維持しつつ、割りとスルスルと喉奥に流れ込んできます。
 味わいは、甘、酸、旨味がバランス良く混じりあった果実的な感じのもので、少々の渋味が奥深さを添えながらも、あまり荒さを感じさせないまとまりがあります。
 後味は、酸渋が引き取ってしっかりとキレます。

 実に今風な雰囲気の旨味を素直かつ力強く楽しませてくれる、新世代芳醇甘酸酒でした。
 これは最近の日本酒を知らない若者にも、年配の人にも飲んでみて欲しいお酒ですね。
 いやあこれは見た目だけのお酒ではないかと…、前提としてちゃんとした酒質があって、それを広めるためにデザインや企画に凝るというのは素敵なことだと思いますね(パッケージ代が露骨に値段に転嫁されるのは困りますが)。
 二才の醸の三代目以降及び、宝山酒造のお酒について、今後注目したいと思います。

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名称:二代目 二才の醸 とみやま農園 純米吟醸 生原酒
精米歩合:60%
使用米:コシヒカリ
アルコール度:18%
日本酒度:不明
蔵元情報:宝山酒造株式会社
購入価格(税抜):1,600円/720ml
購入した酒屋さん:伊勢五本店
お気に入り度:8.4/9.0

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2018年07月30日 新潟の日本酒 トラックバック:0 コメント:0

村祐 黒 本生 (平成29年12月製造分)

家飲み記録 村祐 黒 本生 (平成29年12月製造分)

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 新潟県新潟市のお酒です。
 ブログでの登場は5回目。

 この「黒」については、2年前(27BY)にいただいて、あまりの旨さにマイ殿堂入りさせています
 が、昨年は買い逃してしまいました…、店員さん曰く昔より明らかに売り切れが速かったとのこと。
 うーむ、ブログで紹介したために若干自分の首を締めた気も…、そりゃこの味は知られれば売れますわ。

 スペックは相変わらず非公開ですが、このロットについては「日本酒のカルテ」さんに気になる情報が載っていました。
 そちらによると、今回は28BYのものを10ヶ月程度氷温熟成させてから出荷したものだとか…、凄く重要な情報だと思います。
 なお、12月購入4月開栓。 

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 上立ち香はうっとりするような甘い個性的な香りがそこそこに。
 含むと、滑らかな口当たりの甘酸味がスルリと入ってきて、最後までその甘味酸味の純度を保ったまま、しかしほんのりと渋味の奥深さを彷彿とさせつつ、じんわりと染み込んできます。
 味わいは、極めて純度の高い甘味が中心にありつつ、今年は結構酸味も強くて金柑の砂糖漬け的な果実感が出てますね、ただやっぱり雑味の無さは心地良い…、普段飲んでるお酒の一歩先を見せてくれます。
 後味は、濃厚な甘味を酸で引き上げる印象で、自然にキレます。

 非常に純度の高い甘味と酸味が、繊細ながらもダイナミックにバランスを保つ、高次元な芳醇甘酸酒でした。
 う~ん、極めて上品ではあるのですが、今回は和三盆から離れちゃったかな…、個人的には「低酸」が魅力と思っているのでちょっと残念ではあります。
 甘味と酸味でバランスを取るお酒は結構ありますからね…、個人的には「上品さ」には高いお金を出すつもりは無く、高級酒にもあくまで個性を求める性質なので(具体例:風の森TYPE2)、若干肩透かしな感触。
 村祐、来期この「黒」を買うかどうかは、熟考の上で決めようと思います。


 (以下ちょっと愚痴。スルー推奨。)
 う~む、情報非公開を徹底するなら味わいの再現性には気を付けて欲しいと思いますね…、通常の価格帯ならともかく、私としては毎年清水の舞台から飛び降りる気持ちで購入しているわけで。
 そりゃ氷温だろうが熟成させたら良くも悪くも味は変わりますよ、納得ずくで買うならともかく、そんな違いを黙ってるってのはちょっと…
 基本的に村祐の徹底した姿勢は好きではあるのですが、今回はちょっといかがなものかと思った次第です。
 (まあ初めて飲んだ人は普通に美味しいと思うでしょうし、常盤ならそんなことは思わないので、冷静に考えると私が貧乏性なゆえに高級酒に対するハードルが無茶苦茶高いだけなんですけどね…)

紹介:「日本酒のカルテ」さんの同スペックの記事
http://blog.livedoor.jp/sakechart/archives/murayu-kuro-2018by.html

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名称:村祐 黒 本生 (平成29年12月製造分)
精米歩合:不明
使用米:不明
アルコール度:15%
日本酒度:不明
蔵元情報:村祐酒造株式会社
購入価格(税抜):4,000円/720ml
購入した酒屋さん:伊勢五本店(千駄木)
お気に入り度:8.4/9.0(価格を考慮に入れて)

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2018年07月28日 新潟の日本酒 トラックバック:0 コメント:2

桃の里 純米吟醸 28BY (1年熟成バージョン)

家飲み記録 桃の里 純米吟醸 28BY (1年熟成バージョン)

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 岡山県赤磐市のお酒です。
 当ブログでの登場は9回目。

 桃の里は個人的には超お気に入りであるとともに、ちょくちょく後ろ向きな「老ね(ひね)」的なものを感じる銘柄でもあります。
 先日の「日本酒薄青瓶問題」の時にも考えたのですが、いわゆる「老ね香」自体を悪役(オフフレーバー)と断じるのは実は早計なのかもしれません、それが好みの方も多いようですし(主に熟成上等の方々)。
 が、やっぱりお酒のもともとの味わいとの「相性」っていうのはあると思うんですよね、フレッシュさや果実的な甘さがメインにあるお酒においては、基本老ね香はその魅力に水を差すものになると感じています。
 特に私などは、そもそもそういう熟感や老ね感が苦手だから偏執的生酒派になっている面があり(最近少し変わってきてますが)、やはり蔵・お店に対してはできる限り抑える保管をして欲しいというのが素直な希望ですね。

 で、今回いただくのは、既に紹介済みの純米吟醸、蔵元さんによると28BYとのことなので、いわば1年熟成バージョンです。
 出荷月はH30.1となってますので、蔵元で1年間ほど寝かされた状態のお酒だと思われます。
 桃の里は先ほど書いた甘さメインのお酒であり、かつこのスペックは一回火入れ原酒ということで、私としては常々保存状態を心配しているお酒の筆頭だったりするわけですが、さあいかがでしょうか。

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 上立ち香は、甘く、そして…うーん若干の老ねっぽい雰囲気がありますね。
 含むと、濃厚で甘くトロリとした感じの旨味がゆっくりと入ってきて、やはりちょっと熟しすぎたニュアンスの風味を伴いながらも、最後まで柔らかさを保ったまま染み入って来ます。
 味わいは、もはや毎回言ってますが熟した洋梨的な濃い甘旨味が中心にあって、ほんのりとした渋味が奥深みを加えながらダレを防ぐ感じのもの、ただやっぱり老ね的なクセが伴いますね…
 後味は若干熟感を残しつつ、渋味でキレる感じ。

 明らかに過熟ではあるものの、中心の甘旨味の存在感の強さで、そんなには違和感なく飲める芳醇甘口酒でした。
 あと、一緒に飲んだ母君はあまり気にならなかったらしいので、これは生ばかり飲んでる私の過剰反応の可能性もあります、私も飲み進めると慣れてきましたしね。
 ただ、もともとのバランスが好きであればあるほど、どうにも勿体無い気がしてしまうのも事実、難しい問題じゃよね…
 桃の里、来年はより時期に気を付けて購入したいと思いました。
 
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名称:桃の里 純米吟醸 28BY (1年熟成バージョン)
精米歩合:50%
使用米:朝日
アルコール度:16%
日本酒度:不明
蔵元情報:赤磐酒造株式会社
購入価格(税抜):1,500円/720ml
購入した酒屋さん:赤磐酒造(蔵元直接通販)
お気に入り度:8.3/9.0

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2018年07月26日 岡山の日本酒 トラックバック:0 コメント:2

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