満寿泉 純米吟醸 無濾過生原酒 おりがらみ
本日の家飲み 満寿泉(ますいずみ) 純米吟醸 無濾過生原酒 おりがらみ
富山県富山市のお酒です。
外飲みでは相当回数いただいている印象がありますが、ブログでの紹介は意外にもまだ2回目。
こちらを醸す桝田酒造店については、蔵元ホームページの「生立ち」コーナーに来歴の紹介がありました。
その中で印象的なのが「能登四天王」に数えられる名杜氏「三盃幸一」氏に関する記述でした。
私の生まれるずっと前から酒造りを続けているという時点で「凄い」としか思いようがないのですが、「三盃総杜氏は18歳でこの道に入って以来、 一度も正月を郷里で過ごした事がない。父も親類も杜氏というエリート杜氏の家系、父の後を受け満寿泉の杜氏になった。」みたいな記載に至っては想像を絶する世界です。
イメージ的には伝統工芸とか伝統芸能を引き継いでいく一族に重なるものがありますね、翻って、そういう伝統と最新工業技術が交錯する日本酒業界のダイナミックさを、私としては改めて想起しました。
閑話休題、今回いただくのは季節限定品であるおりがらみ生、一升瓶しかないので迷ったのですが、以前紹介した「月中天」と同様に購入先である酒逢さんの店長さんオススメだったので買ってしまいました。
ラベルにあまりスペック面の記載はありませんが、製造年月と蔵出年月の両方が書いてあるのは流石満寿泉という感じですね、熟成期間に対する意識の高さがうかがえます。
今回は両方とも1月ということで、搾ってすぐに出荷ということが一目瞭然、やっぱり素晴らしいですよこの表記。
上立ち香はフレッシュさのある、露骨にお米っぽい麹の香りが気持ち強めに。
含むと、強めの酸味でキリリとした旨味が、しかし自然な口当たりで入ってきて、最後まで甘味と酸味のバランスを保ちつつ喉奥に流れ込んできます。
味わいはグレープフルーツのグラニュー糖がけのごとく、酸味が中心ながら旨味もしっかり感じるキリリかつ濃厚なもの。
後味は苦味が表に出てきて、キッチリとキレます。
万人に勧められるタイプの、旨味の存在感とスッキリ感を両立させつつクセのない、完成度の高いフレッシュ甘酸酒でした。
人を選ばないと思いますし、単体でも食中酒でもイケそうな、シチュエーション的な万能性も備えている印象。
いやあ流石ですね、
ちなみに上澄みを飲んでみると、若干酸がキツく思えたので、これはオリでまろやかを加えている感じだと思われます、この辺りの調整も見事。
満寿泉は伝統に寄り掛からずに色々新しい試みのお酒も出しているので、今後より注目していきたいと思います。
名称:満寿泉 純米吟醸 無濾過生原酒 おりがらみ
精米歩合:58%
使用米:不明
アルコール度:17%
日本酒度:不明
蔵元情報:株式会社桝田酒造店
購入価格(税抜):3,000円/1,800ml
購入した酒屋さん:酒逢(金町)
お気に入り度:8.4/9.0
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