家飲み記録 風の森 雄町 純米吟醸 無濾過無加水生酒 笊籬採り 29BY

奈良県御所市のお酒です、当ブログ殿堂入り銘柄。
簡易モード紹介記事の6本目、トリになります。
この雄町純吟笊籬採りは、私が殿堂入りとしている、風の森の中でもダントツに好きなスペックです。
裏ラベルに記載されている「風の森シリーズの中で最もスウィートな設計」という言葉に偽りはないでしょう。
花陽浴に代表されるフレッシュ甘口酒が好みであれば、すべからく飲むべきお酒だと思っております(笊籬採りがベストですが、普通のしぼり華でも十分かと)。
なお、先日も書きましたが、こちらは甘口日本酒オフ会に私が持ち込んだお酒の1本でもあります。
(2本買っておいて1本自分で飲み、1本持ち込み)

上立ち香はサイダーの香りを濃厚にした感じのものがそこそこに。
含むと、極めて濃厚でクリーミーな甘味を中心とした旨味がシュワシュワと入ってきて、若干裏に回った苦味と渋味で割とギッチリ引き締まりつつ、グワッと胃に流れ込んできます。
味わいは、やはりクリームソーダ的な甘旨味が主役、そこに存在感のある、しかし柔らかめの苦渋が絡み、謎の甘しょっぱさも混じったような非常に賑やかかつ濃厚なもの。
後味はほぼほぼ苦味が引き取る形で、力強くキレます。
甘酸渋苦味がそれぞれ主張しつつも、やはり甘味がリーダーシップをとり、ガスでダレを防ぐ、オンリーワンのバランス酒でした。
いやあやっぱりこの甘味の存在感は好きですね…、そしてこのガスの使いこなし感は流石の貫禄という雰囲気。
ただ数年前の一升瓶時代と比べると、ちょっと軽い感じがするのと、苦味がちょっと立っちゃっている感じがマイナスに働いて、目が覚めるような旨さには思えなかったかも。
やっぱり最近の風の森は全量四合瓶化に象徴されるように、軽めで万人向けの酒質を指向している気がしますね。
それはマニアにとってはちょっと物足りない部分もありますが、仕方のないことなのかも…(個人的には笊籬採りだけでもあくまでマニア向けにして欲しいというのが本音ですが)。
といいつつも、29BYの風の森を飲んで結局一番強く感じたのは「私はつくづく風の森が好きなんだなあ…」ということだったりします。
多少の方針変更やロットのブレがあっても、その個性を形作る根底の部分がとことん好きなので、大体楽しめちゃうんですよね。
そしてその経験を通じて「自分にあった個性のある銘柄を見つける」ことの重要性を再認識したような気がします。
当ブログとしても、読者の皆様がそういう銘柄と出会う一助になることを目指したいと、改めて思いました。

名称:風の森 雄町 純米吟醸 無濾過無加水生酒 笊籬採り 29BY
精米歩合:60%
使用米:雄町
アルコール度:17%
日本酒度:不明
蔵元情報:油長酒造株式会社
購入価格(税抜):1,800円/720ml
購入した酒屋さん:伊勢元酒店
お気に入り度:8.6/9.0
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2018年11月08日 奈良の日本酒 トラックバック:0 コメント:0
家飲み記録 風の森 ALPHA TYPE1 「夏の夜空」 29BY

奈良県御所市のお酒です、当ブログ殿堂入り銘柄。
簡易モード連続掲載の4回目になります。
当ブログは以前(5年も前だ…)に、「夏の夜空」の名が付けられた風の森をご紹介しています。
このお酒は発泡感を売りにした夏酒というコンセプトで出された製品でしたが、その後数年間見かけなかったんですよね。(500ml瓶は「プチ」シリーズに引き継がれたようですが)
個人的には残念に思っていたのですが、今年またその名を冠する商品が出てきていたので、購入した次第です。
ただ、今回出たのは「アルファ1」の亜種である夏酒という位置付けっぽいので、私が以前に飲んだものとは別物のようですね。
その筋(笑)では結構話題になったお酒で、「日本酒と競馬ブログ」さんも記事に書かれていました、こちらは三ヶ月以上遅れですね…
使用米が秋津穂の65%磨きで、当然無濾過生原酒というところは一緒ではあります。
が、明確に違うのはアルコール度でしょう、今回は12%と、ハッキリ低アルコールとなっています(以前飲んだのは17度)。

上立ち香は…、うおこれ完全にクリームソーダだクリームソーダ!強さはそこそこ。
含むと、かなり強めのガス感を伴ってシュワチリな印象の甘旨味が勢いよく入ってきて、最初から最後まで軽やかに喉奥に流れ込んできます。
味わいは、やっぱりクリーム控えめのクリームソーダ(?)って感じの印象ですね、甘味はサイダー的でかなり強め、しかしガスと低アルでダレを防ぐ感じ、苦味は裏方に徹している印象で飲みにくさゼロ。
後味は、やはりガスが引き取る形で爽やかにキレます。
心地良い甘さをガス感と、独特の軽さでバッチリ引き上げる、シュワチリ旨甘酒でした。
低アルで軽い夏酒と言うと薄い感じを想像してしまうかもしれませんが、そこは無濾過無加水の風の森らしく、味わい自体は相当濃いです。
前の夏の夜空と比べると、ガス感は控えめながらハッキリ軽さが強調されてますね。
低アルとはいえ、原酒でこの値段ですし、コスパも最強クラスでしょう。
三日目ぐらいの、若干ガスが抜けてきた状態でもあくまで軽くて、ダレって感じは無いんですよね~
いやいや、これは傑作スペックと言って良いんじゃないでしょうか、アイスブレーカーレベルの定番商品になり得るお酒かと思いますね。
次は笊籬採りに参ります。

■紹介:「日本酒と競馬ブログ」さんの同スペックの記事
http://pitarosake.blog.fc2.com/blog-entry-147.html
名称:風の森 ALPHA TYPE1 「夏の夜空」 29BY
精米歩合:65%
使用米:秋津穂
アルコール度:12%
日本酒度:不明
蔵元情報:油長酒造株式会社
購入価格(税抜):1,150円/720ml
購入した酒屋さん:矢島酒店
お気に入り度:8.6/9.0
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2018年11月06日 奈良の日本酒 トラックバック:0 コメント:2
家飲み記録 風の森 愛山 純米 無濾過無加水生酒 真中採り 29BY

奈良県御所市のお酒です、当ブログ殿堂入り銘柄。
簡易モード紹介記事の3本目。
今回は、最近ラインナップに加わった愛山80磨き、その真中採りです。
以前飲んだ愛山80しぼり華は非常に好印象でしたが、今回はいかがでしょうか。
上立ち香は硬質な、ガス混じりのサイダー的な香りがそこそこに。
含むと、結構甘酸っぱい感じの旨味がシュワシュワと入ってきて、少々硬い感じの苦味を伴いつつ、ジュワーっと染み込んできます。
味わいは、アプリコット?的な甘酸っぱさがあるフレッシュな果実の旨味が主役、ちょっと最近の風の森にありがちな苦味が出ちゃってるのはマイナスですが、旨味自体のインパクトは有りますね。
後味は、ちょっと苦味を感じさせつつ、酸でしっかりと切り上げる感じ。
甘味サブ、酸メインという感じの押しの強い味わいが特徴的な、爽やか系芳醇酒でした。
正直前回のしぼり華と比べると、甘旨味の存在感が薄く、苦味が出ている辺りに肩透かし感がありますね、ネット上でもそういう評を見た気がします。
が、それでも私にとっては好きなラインの味わいなんですよね…、相変わらず80磨きとは思えないまとまりではありますし(値段もそこそこですが)、やっぱり今後にも期待できるスペックかと。
真中採りを3本まとめ飲みして、やはり風の森の低精白純米シリーズの凄みのようなものを感じましたね。
最近低精白は一つのトレンドのように感じていますが、なんだかんだで精米歩合80でこれだけの完成度のお酒を出せる蔵は相当限られるんじゃないかと思います(杜氏がこの油長酒造で修行していたらしい、若駒はその一つであろうとは思います)
次は新商品(リニューアルというべきかも)のご紹介になります。


名称:風の森 愛山 純米 無濾過無加水生酒 真中採り 29BY
精米歩合:80%
使用米:愛山
アルコール度:17%
日本酒度:不明
蔵元情報:油長酒造株式会社
購入価格(税抜):1,600円/720ml
購入した酒屋さん:伊勢元酒店
お気に入り度:8.5/9.0
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2018年11月05日 奈良の日本酒 トラックバック:0 コメント:0
家飲み記録 風の森 山田錦 純米 無濾過無加水生酒 真中採り 29BY

奈良県御所市のお酒です、当ブログ殿堂入り銘柄。
今回も簡易モードでもご紹介。
前回の雄町に引き続き、精米歩合80%の低精白純米、真中採り≒中取りになります。

上立ち香はやっぱりサイダー的な甘さとガスのスッキリとした香りがそこそこに。
含むと、濃厚かつ凝縮された感じの甘旨味がチリチリ感を伴って力強く入ってきて、ガスが飲みやすさ、渋味が奥深さを添えつつシュワシュワと喉奥に流れ込んできます。
味わいは、やはりマスカットサイダー的な甘旨味が芯にあるのですが、結構強めの渋味と少々の苦味も相まって結構味が多い感じながら、ガスと酸がしっかり引き締めますね。
後味は、若干苦味を表に出しつつも、低精白を感じさせない引き上げ方でキレます。
低精白ならではの高濃度かつ複雑な味わいを、ガスの働きと全体のバランスでうるささを抑えている、個性派芳醇シュワ甘旨酒でした。
実際80とは思えない纏まりなんですよね…、裏ラベルの記載を見るに、「超低温長期発酵」という部分にその秘訣があるのかなあ。
後はやっぱりガスも重要でしょう、風の森は搾り方や瓶詰工程に無茶苦茶こだわりがあるらしいですし、色々な部分に「イズム」が宿ってるのだろうと思いますね。
次も別のお米の低精白真中採りになります。

名称:風の森 山田錦 純米 無濾過無加水生酒 真中採り 29BY
精米歩合:80%
使用米:山田錦
アルコール度:17%
日本酒度:不明
蔵元情報:油長酒造株式会社
購入価格(税抜):1,450円/720ml
購入した酒屋さん:伊勢元酒店
お気に入り度:8.6/9.0
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2018年11月04日 奈良の日本酒 トラックバック:0 コメント:0
家飲み記録 風の森 雄町 純米 無濾過無加水生酒 真中採り 29BY

奈良県御所市のお酒です、当ブログ殿堂入り銘柄。
風の森は29BYも結構な回数飲んではいるのですが、流石にここに書くネタが尽きてきました…
ので、簡易モード連日更新ででがーっと紹介してしまおうと思います、どうぞご了承を。
最初は雄町純米の真中採り、精米歩合は相変わらずの80%とかなりの低精白です。
基本真中採り≒中取りと思ってよいでしょう、結構出荷数は限られていたかと。
瓶にはブランド解説カードがかかっていましたが、マニアには周知のことでしょうね、ただ新規ファン開拓には必要なことなのだろうと思います。



上立ち香はバニラ感混じりの、ガスとセメダインを感じる香りがそこそこに。
含むと、極めて濃厚な甘旨味が、苦味を伴って複雑さを感じさせつつ、ギリギリ感ありつつも重さを感じさせない感じで、最後までバランスを保ちつつ喉奥に流れ込んできます。
味わいは、セメダイン風味を伴ったメロンソーダ(?)的な青い感じの甘旨味が中心にあり、強めながらもあまりキツさのない渋味が奥深さを加えていますね、
後味は、濃厚さをガスが力強く引き取る感じでちゃんと引き上げます。
極めて高濃度の甘渋旨味を、ガスと酸の働きで危うくも見事なバランスで引き上げる、個性派今風芳醇旨酒でした。
風の森は結構前から雄町、秋津穂、山田錦で精米歩合80%のお酒を出していますが(最近愛山が加わった)、やはり定番スペックとして安定感がありますね。
最近色々なところで、モダン系低精白酒の良さが語られ始めている気がしますが、風の森はその辺り先駆者と言えるでしょう。
次も低精白純米生をご紹介になります。


名称:風の森 雄町 純米 無濾過無加水生酒 真中採り 29BY
精米歩合:80%
使用米:雄町
アルコール度:17%
日本酒度:不明
蔵元情報:油長酒造株式会社
購入価格(税抜):1,450円/720ml
購入した酒屋さん:伊勢元酒店
お気に入り度:8.6/9.0
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2018年11月03日 奈良の日本酒 トラックバック:0 コメント:0
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