金鼓 水もと仕込み 濁酒 生(密閉栓)
本日の家飲み 金鼓(きんこ) 水もと仕込み 濁酒(だくしゅ) 生(密閉栓)
奈良県香芝市(かしばし)のお酒です。
こちらは、紹介済みの「大倉」「彩葉」を醸す蔵の別銘柄になります。
「金鼓」は大倉本家の地元銘柄のようですね、関東圏で見かけるのはほぼこの「濁酒」だけかなあと思います。
このお酒は、製法、数値、飲み心地、そして味わいにいたるまで、特殊なこと尽くしであって、正直ここでは書ききれません…
差し当たり裏ラベルにはかなり詳細にそのあたりのことが書いてあるので、ご一読をオススメします。
ちなみに、古典的な日本酒製法である「水もと仕込み」は「菩提もと仕込み」と同じ意味のようですね、全国でも珍しい技術のようですが、同じ奈良県で数蔵採用しているところがありますね(鷹長・百楽門・花巴など)、さすがは日本酒発祥の地。
ちなみにこちらのお酒、瓶詰後も発酵が進むタイプのようで、通常の密閉栓の他に、瓶内からガスを逃す穴開き栓バージョンもあるようです。
実は、実際開栓時に中身の4分の1ぐらい吹きこぼしてしまったんですよね…、少しずつ開栓しても全然ガスが止まらないので、少し大目に開けたら一瞬でした。
今まで開栓注意のお酒は何度も飲んできましたが、盛大にこぼしたのは初めてなのでショックでした…(流しでやったので、福次被害は無し)、やっぱりこういうときはアイスピック必須ですね。
写真撮り忘れたのが残念ですが、注ぐと、お米の形が半固形でそのまま残った状態でドロドロと出てくるのが面白いですね。
しかもシュワシュワ泡も出てくるので、一種異様な雰囲気があります。
上立ち香はガス混じりのお米の香りがそこそこに。
含むと、ドロリとした半固体のおかゆのようなものが口に入って、噛みしだくと更に濃厚なお米の旨味が溶け出してきます。
味わいは、お米らしい甘さと苦味がしっかりと拮抗して、食べるような独特な食感ながらスッキリとした旨味を感じさせてくれます。
後味は、流石に口中に米粒が残りますが、味自体はガスと苦味でバッチリキレます。
ドロリとしたオンリーワンの食感がありつつ、味わいとしてのバランスもしっかり取れている、完成されたにごり酒でした。
何気に凄いのが、お酒を飲んでいる感じが薄く凄い勢いで飲んでしまうことですね、低めとはいえ13度あるので極めて危険なお酒かも。
これは固定ファンが付きそうなお酒だ…、ちなみに一緒に飲んだ母上は素晴らしく気に入ったらしいです。
この「濁酒」、好みはともあれ一度は試してみて欲しいお酒だと思いました。
二日目でガスが抜けると、若干飲みづらくなり、苦味も増してきたような。
うーむ、これは開栓直後が一番楽しいお酒ですね、穴開き栓だとそれが楽しめないのは痛いなあ。
でも密封栓だと吹きこぼれが勿体無いという…、うーむアンビバレンツな感じですね、とりあえず次の購入時までにはアイスピックを用意しようと思います。
名称:金鼓 水もと仕込み 濁酒 生(密閉栓)
精米歩合:70%
使用米:不明
アルコール度:16%
日本酒度:-50前後
蔵元情報:株式会社大倉本家
購入価格(税抜):1,388円/720ml
購入した酒屋さん:矢島酒店(通販)
お気に入り度:8.4/9.0