村祐 常盤ラベル 本生 27BY (H28.9出荷版)

本日の家飲み 村祐 常盤ラベル 本生 27BY (H28.9出荷版)

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 新潟県新潟市のお酒です。
 ブログでの紹介は3回目。

 前回に引き続き、こちらも9月出荷の生酒ということで、普通の「ひやおろし」とは一線を画した秋酒となっています。
 どうも個人的には「ひやおろし」にはあまり良いイメージが無いんですよね…、新酒のフレッシュ感のような魅力は無いし、長期熟成酒のような振り切った個性も無いので、どうにも中途半端といいますか。
 昔は冷蔵技術が発達していなかったため、「一回火入れの常温保存で、風味を損なわない(老ねない)程度に熟成した」お酒としてまさに「秋しか飲めない」お酒だったのでしょうが、今は一年中生酒が老ねずに飲める時代ですからね…
 そりゃあガチガチの2回火入れ酒に比べたら風味は好ましいでしょうが、「秋といえばこれ」みたいな存在としては、もはや(ブランディングを除いた酒質上では)実体的な価値を失っているんじゃないかしらと思うわけです。

 まあ理屈をこねましたが、実際は生酒偏愛派の自分が、秋の時期の酒屋&居酒屋での選択肢がひやおろしで占拠されている様子を見て、いわば私怨を抱いているためにこんなことを書いてしまった次第です。
 個人的には、冷蔵保存が一般化した昨今なら、ちょうど旨味が乗ってきた生熟酒こそ秋酒として評価されて欲しい!

 閑話休題、今回いただいたのは、ブログでは既に紹介済みの常盤ラベル、ただ前回が1月出荷の新酒だったのに比べ、今回はいわば生熟版です。
 村祐特有の、「清酒 要冷蔵 本生」というそっけない記載がこれだけ心強く思えるのは秋特有ですね、一面秋色ラベルに枯れた酒屋さんの冷蔵庫の中、青々と聳える常盤色の佇まいも素敵。
 

 上立ち香は甘酸っぱい超個性的な香りがそこそこに。
 含むと、トロトロに熟した甘旨味がググっと入ってきて、結構強めの酸味及び奥底に感じる苦渋味と拮抗しながら、じわじわと染みこんできます。
 味わいは、干した完熟果実といった高濃度かつ複雑味のある甘旨味が純然たる主役を演じ、強めながら落ち着いた酸味がしっかりと引き締めるまとまりのあるもの。
 後味は甘味が嘘のように苦渋味が見事に引き取ってキレます。

 確かな個性のある濃厚な甘旨味が程よい感じで熟した、いい意味で存在感の濃い秋酒でした。
 なんというか村祐の生熟酒として非常に納得感がありますね、やはり甘味に芯があって全然ダレ感が無いのが素晴らしい。
 村祐への信頼感をより深くしてくれた一本でした、次は未飲の紺瑠璃ラベルを狙いたいと思います。

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名称:村祐 常盤ラベル 本生 27BY (H28.9出荷版)
精米歩合:不明
使用米:不明
アルコール度:15%
日本酒度:不明
蔵元情報:村祐酒造株式会社
購入価格(税抜):1,500円/720ml
購入した酒屋さん:伊勢五本店(千駄木)
お気に入り度:8.6/9.0

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2016年11月29日 新潟の日本酒 トラックバック:0 コメント:4

大典白菊 純米吟醸 雄町 生酒 ひやおろし

本日の家飲み 大典白菊 純米吟醸 雄町 生酒 ひやおろし

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 岡山県高梁市のお酒です。
 ブログでの紹介は2回目ですね。

 時期的にはもう冬ですが、掲載までのタイムラグの関係で、これからしばらく私が秋に飲んだお酒の紹介が続きます。
 そして秋酒といえば「ひやおろし」、秋の酒屋ではいやというほど目にすることかと思います。
 ただ、これだけ使われている言葉なのに、「ひやおろし」に法的な定義はないんですよね、国税局の告示には影も形もありません(話はズレますが「生貯蔵酒」の定義があって「生詰酒」の定義が無いのが意外でした)。
 一般的には、「冬に絞ったお酒を一度火入れした上で秋まで熟成させて、二度目の火入れ無し(生詰)で出荷したお酒」をいうことが多いようですが(詳しくは日本名門酒会のサイト参照)、実際には各蔵の独断で謳っているのが現状のようです。

 で、今回いただくお酒は「生酒」なので、上記の定義からは外れています。(詳しい人ならこの記事タイトルを見た時点で違和感を感じることでしょう)
 というか、裏ラベルの解説もまんま生酒のものなので、「これ生酒にひやおろしシール貼っただけじゃねえか!」とツッコミを入れたくなりますね(笑)
 ただ、出荷時期はちゃんと9月なので、蔵元で生の状態で熟成されたものになります。
 まあ生酒派の自分としては普通のひやおろしより、蔵元が狙って生熟成させたお酒のほうが断然好みなので、今回あえてセレクトしました。

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 縦に並んだ二つのシールの、「生酒でひやおろしを名乗って何が悪い!」という風情が男らしい(笑)

 上立ち香は酸の立つ、セメダイン混じりの個性的な香りがそこそこに。
 含むと、バッチリ味が載った感じの旨味がトロリと入ってきたかと思うと、すぐに強まる酸味が唾液腺を刺激しつつ全体を引き締め、力強くゆっくりと染みこんできます。
 味わいは熟成香無しで程よく熟した感じの果実の甘旨味が主役、酸味がかなり強いので柑橘系っぽくもあるのですが、むしろメロン的な濃厚さも感じますね。
 後味は酸と辛さっぽい刺激が見事に引き取ってキレます。

 程よく熟した旨味を、存在感はあるが心地よい酸味が引き締め個性付ける、完成度の高い生熟酒でした。
 勧めてくれた店員さんが「菊鷹がイケるならこれも大丈夫」みたいなマニアックなことを言っていましたが、凄く納得です。(酸の使い方が似ている感じ)
 ひやおろしの魅力を「ひと夏超えた味の乗り」と考えるならば、このお酒はまさにそれを名乗るにふさわしいと思いました。
 大典白菊、今後も注目していきたいと思います。
 

 燗をつけると…、グワーッ!凄いインパクトというか、酸辛が強烈に来ます。
 が、やっぱり旨味がしっかりしているので、口当たりはキツくないんですよね…、本当しっかりしたお酒だと思いました。

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名称:大典白菊 純米吟醸 雄町 生酒 ひやおろし
精米歩合:55%
酒米:雄町
アルコール度:16.0~16.9%
日本酒度:+1
蔵元情報:白菊酒造株式会社
購入価格(税抜):1,500円/720ml
購入した酒屋さん:伊勢五本店(千駄木)
お気に入り度:8.5/9.0

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2016年11月27日 岡山の日本酒 トラックバック:0 コメント:0

旦 純米吟醸 無濾過生原酒 山田錦

本日の家飲み 旦(だん) 純米吟醸 無濾過生原酒 山田錦

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 山梨県大月市のお酒です。
 家飲み、外飲み含め初めていただきます。

 前回の岩の井に引き続き、パーカーポイント関連銘柄になります、しかも今回は評価対象と完全同スペック。
 今回パーカーポイントで90点以上ついたお酒は、ほとんどが高級品の純米大吟醸ですが、ちょろちょろとお値ごろな純米吟醸が含まれています。
 これは、値段で弾かずブラインドで評価することによる妙味でしょうね、wikipediaにも少々記載がある通り、高級酒に匹敵する日常酒を見つけられることこそ、パーカーポイントの真骨頂なのかもしれません。
 実際、今回リストに「純米吟醸」スペックで入っている銘柄を列挙すると…、萩の鶴御慶事玉川、悦凱陣、ちえびじん仙禽、金滴、勝駒、瀧自慢、早瀬浦、そしてこの旦と、錚々たる顔ぶれです(ブログ登場銘柄には内部リンク貼ってみました。後、金滴はBYが気になるところ…)。

 なお、この「旦」というお酒は、山梨の大手酒造「笹一酒造」の特約店限定ブランドです。
 普通酒・土産ものに力を入れていた地域密着型大手酒造の若い跡取りが、先行きに危うさを感じて県外向けに高品質のお酒を造るという、まあ良くあるパターンのようですね。

 スペックは山田錦55の無濾過生原酒ながら、四合瓶約1500円と良心的な値付け。
 また今回は2月出荷分を秋にいただいたので、お店でひと夏超えた生熟成状態での感想になります。
 
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 上立ち香はスタンダードなリンゴ系のフレッシュな香りがそこそこに。
 含むと、若干トロミを感じるレベルで濃厚な甘旨味が自然な口当たりで入ってきて、しっかりとした酸味と拮抗しながら、最後まで濃厚にじわじわと染みこんできます。
 味わいはまさに程よく熟した洋梨?系果実の甘酸旨味が主役なのですが、兎に角濃度が高くかつダレ感は皆無、複雑さも相まって濃厚なのに飲み飽きない感じがたまりませんね。
 後味は酸味が引き取って力強くキレます。

 程よい熟感が果実系の甘旨味を濃縮し、かつしっかり純度を保たせている、極めて完成度の高い旨酒でした。
 これは出荷後の熟成期間でより良い感じになっていますね…、裏を返せばそれだけ芯が強いということでしょう。
 このお酒に高評価を付けていることをもって、パーカー氏の評価も捨てたもんじゃないな(笑)と感じた今日このごろでした。
 ともかく、旦は今後色々なスペックを試していきたいと思います。

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名称:旦 純米吟醸 無濾過生原酒 山田錦
精米歩合:55%
酒米:山田錦
アルコール度:17~18%
日本酒度:不明
蔵元情報:笹一酒造株式会社
購入価格(税抜):1,527円/720ml
購入した酒屋さん:伊勢元酒店
お気に入り度:8.6/9.0

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2016年11月25日 山梨の日本酒 トラックバック:0 コメント:2

岩の井 山廃純米山田錦 無濾過生原酒

本日の家飲み 岩の井 山廃純米山田錦 無濾過生原酒

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 千葉県夷隅郡御宿町のお酒です。
 ブログでの紹介は2回目ですね。

 去る2016年9月、「パーカーポイント」の日本酒版が発表されたことは、マニアにはまだ記憶に新しいところかと思います。
 パーカーポイントとは、どうやら偉いソムリエのおじさんが雑誌上でワインに付けている評価点のことみたいですね、いわゆる「権威」の評価ということで、値段にもかなりの影響を与えているとか。
 で、今回いただく岩の井はそのパーカー氏が、「純米大吟醸 山廃」について、800種ぐらいのお酒の中で2番目の評価である95点を付けた銘柄なのです(得点一覧はオフィシャルより「日本酒ブログ(由紀の酒)」さんのこの記事の方が分かりやすいかと。)
 地元千葉県のお酒ということもあり、前回飲んだ印象も良かったので、今回セレクトしてみました。

 といいつつ、スペックは当然評価されたもの(上位リストは大体4合5千円近辺)よりお安い、山田錦58磨きの無濾過生原酒。
 ラベルデザインは、銘柄名が一見してわからない、私が嫌いなタイプですね。


 注ぐと、まさに黄金色といった感じで、黄色っぽく色づいています。

 上立ち香は酸っぱい系の酸と熟成香が混じりあった感じの香りがそこそこに。
 含むと、かなりの熟成感(紹興酒・カラメル的なアレ)をまとった野太い旨味がドドドと入ってきて、これまた強烈な酸と激しくせめぎ合いながら、最後まで力強く染み入ってきます。
 味わいは、熟しきった果実の旨味という感じで、熟感と酸味に加えて、少々の甘さと辛さが絡みつくことで、複雑な旨味の世界を演出していますね。
 後味は酸辛がしっかり引き取ってバッチリキレます。

 夏出荷の生酒の割には熟感が非常に強い、複雑さのある芳醇旨酸酒酒でした。
 BY書いていないのでわからないのですが、まさか一年熟成じゃないよなあ…、保存状態も気のなるところ。
 単純に私が熟成香が苦手なので、その分厳しいところがありますが、人によってはむしろハマる要素になるのかもしれません。
 岩の井、今後も色々と試して行きたいとおもいました。

 冷酒だと熟成感が表に出てしまいますが、常温だと旨甘味が勝つ感じがします。
 これは本来蔵元として適正温度をアピールすべきお酒のような…、これ初心者が冷酒で飲みきったら二度と岩の井飲む気しない感じになってもおかしくないかと。

 そして燗をつけると…、いやあ甘辛旨が表に出てきました、というか熟成香がどっかに行ってしまった。
 いやこれ絶対飲み方解説必要なお酒ですよ、個人的には温度高めが楽しいので熱燗がオススメ。

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名称:岩の井 山廃純米山田錦 無濾過生原酒
精米歩合:58%
酒米:山田錦
アルコール度:18%
日本酒度:不明
蔵元:岩瀬酒造株式会社
購入価格(税抜):1,650円/720ml
購入した酒屋さん:酒のひぐらし 日暮商店(松戸)
お気に入り度:8.1/9.0

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2016年11月23日 千葉の日本酒 トラックバック:0 コメント:0

GOZENSHU9(NINE) スパークリング

本日の家飲み GOZENSHU9(NINE) スパークリング

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 岡山県真庭市のお酒です。
 家飲み、外飲み含め初めていただきます。

 最近紹介した鷹長と同じく、こちらも「菩提もと」のお酒となります。
 裏ラベルに解説がありますが、この「NINE」は、9人の蔵人によって醸される、新しい世代の日本酒を志向したブランドのようです。
 蔵元ホームページによると、スパーリング以外にも色々なバージョンがあるみたいですね、先入観にとらわれない日本酒離れしたスタイリッシュなデザインに踏み切っているあたりは、やはり女性杜氏の面目躍如といったところでしょうか。

 パッと見、ラベルに特定名称の記載はありませんが、アル添はされていないので純米酒相当かと思われます。(ガス注入してるかもしれませんが)
 岡山酒らしく全量雄町利用で、精米歩合は65%、加水の有無は不明ですが、アルコール度数は11度とかなり低めです。
 この時点で狙っている酒質はある程度想像がつきますね、以前に紹介した一滴千山TAKE3を思い出しました。
 こういう個性に振ったお酒は飲み手との相性が強く出るので、500の小ボトルというのは嬉しいところ。
 
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 開栓時には、何回か噴き出し防止でガスを逃す必要がありました。
 裏ラベルにはやり方が載っているのは初心者に優しくて良いですね。

 上立ち香は…、うーんガスが強くてほとんど感じません。
 含むと、極めて個性的な甘酸旨味が、思いっきりシュワシュワとしたまま、少々の苦味を伴いつつ喉奥に流れ込んできます。
 味わいは炊きたての御飯っぽい甘酸旨味にほろ苦さが寄り添う濃厚なもので、酸味には乳酸的な雰囲気を感じますね。
 後味はガスと苦酸が引き取って引き上げていきます。

 個性的な甘旨味がガスと共に流れ込んでくる、まさに新世代の日本酒といった趣の超個性派酒でした。
 なかなか面白いお酒だとは思うのですが、こっち系のお酒にありがちな、ガスが強い時は旨味をゆっくり楽しめず、ガスが抜けてくると甘さと苦味が若干クドいというアンビバレンツも感じます。
 ただ、オンリーワンであることは間違いないですね、一度は飲んで見る価値はあるかと。
 御前酒、今度はスパーリング以外のものも試してみたいと思いました。

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名称:GOZENSHU9(NINE) スパークリング
精米歩合:65%
酒米:雄町
アルコール度:11%
日本酒度:不明
蔵元情報:株式会社辻本店
購入価格(税抜):1,000円/500ml
購入した酒屋さん:酒のひぐらし 日暮商店(松戸)
お気に入り度:8.1/9.0

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2016年11月21日 岡山の日本酒 トラックバック:0 コメント:0

杣の天狗 純米吟醸 木槽天秤しぼり生原酒

本日の家飲み 杣の天狗(そまのてんぐ) 純米吟醸 木槽天秤しぼり生原酒

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 滋賀県高島市のお酒です。
 同名称のお酒をいただくのは初めて、ただ「同蔵のお酒の紹介は2回目ですね。

 このお酒を醸す上原酒造は、以前に紹介した「不老泉」を醸す蔵です、ラベルにも小さくロゴがありますね。
 不老泉は基本的に山廃仕込みで、かなり熟成させてから出荷することが多い銘柄ですが、この杣の天狗は速醸かつ絞ってからあまり間をおかずに店頭に並ぶことが大きな特徴のようです。
 これのように、いつもの蔵の基本ラインからズレるお酒のブランディングって難しいでしょうね…、「いつもと味が違う!」みたいなクレームって結構ありそうですし。
 
 というわけで、スペックとしては山田錦を59まで磨いた生原酒ということで、私が基本的に好むラインになっています。
 不老泉同様、「木槽天秤しぼり」という機械によらない絞り方を採っていることも大きな特徴。
 ちなみに、「杣」とはwikipediaによると「古代・中世の日本で国家・権門が所有した山林のこと。」という意味だそうです。(他にも意味があるので、興味があればリンク先をご確認ください)

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 注ぐとかなり濁っていますね、しかも黄色がかっていて、なんとも通好みな趣があります。

 上立ち香はセメダイン的なスッキリとした香りが控えめに。
 含むと、酸を強めに感じる個性的な旨味がググっと入ってきて、オリの柔らかな苦味と絡み合いつつ、最後まで濃度を保ちながらじわじわと染みこんできます。
 味わいはグレープフルーツっぽい柑橘系果実的苦酸が強めなのですが、旨味が兎に角濃厚、かつ最初の口当たりが柔らかくかつ雑味を感じさせないため、全体の印象としてしっかりとまとまりがあります。
 後味はその苦酸をほんのりと残しつつ、力強くキレます。

 旨酸が極めて濃厚で個性的な味わいの世界を、たっぷりなボリューム感かつ高純度で楽しませてくれるお酒でした。
 この雑味の無さ、柔らかさに天秤搾りの真価をストレートに感じる気がします。
 熱狂的な(人が多い気がする)不老泉ファンには怒られるかもしれませんが、私はやっぱりこっち路線の方が好きですね。
 ただ、肩ラベルには「発泡性があります」という記載がありましたが、私はあまりガスは感じませんでした。
 杣の天狗、不老泉とともに引き続き注目していきたいと思います。

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名称:杣の天狗 純米吟醸 木槽天秤しぼり生原酒
精米歩合:59%
酒米:山田錦
アルコール度:17~18%
日本酒度:不明
蔵元情報:上原酒造株式会社
購入価格(税抜):1,500円/720ml
購入した酒屋さん:伊勢元酒店
お気に入り度:8.5/9.0

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2016年11月19日 滋賀の日本酒 トラックバック:0 コメント:0

鷹長 純米酒 菩提もと 生酒

本日の家飲み 鷹長 純米酒 菩提もと 生酒

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 奈良県御所市のお酒です。
 風の森と同じ、油長酒造が醸しているお酒ですね、同銘柄としてはブログ2回目の登場。

 こちらは以前いただいたものと同じ「菩提もと」のお酒です、その説明は裏ラベル写真や前回記事をご参照ください(サボリ)。
 一番の違いは前回が火入れの二年熟成ものだったのに対し、今回は生酒の新酒ということでしょう。
 当ブログ的には前回がむしろ特殊なセレクトだったので、一度いつもの嗜好に即したものも買っておこうという感じですね。

 裏ラベルの解説も前回と同文。
 使用米(飯米のヒノヒカリ)も変わらないので、基本的なスペックも同じかな…と思いきや、精米歩合が「59%→70%」、日本酒度が「-15→-25」と大きく変わっています。
 通常製品ならこれだけ変われば同じラベルで売り出すのがミスリーディングなレベルですが、このお酒については「製法」がキモですからね、製法の魅力を引き出す方法を模索するのも正しいことかなという気がします。

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 上立ち香は洋梨的な極めて個性のある甘い果実の香りがそこそこに。
 含むと、日本酒離れした超濃厚の甘旨味がグワッと入ってきて、その後もやっぱり甘味を正面に備え付けたまま、ゆっくりと染みこんできます。
 味わいは、甘味が主役なのは間違いないのですが、その甘味自体が熟感等の複雑味を添えて、何とも表現しづらい旨味の世界を創り出します。
 後味は少々の甘味が残るのですが、全体としては面白いほどに自然に引き上げていきます。

 強烈で個性的な甘味が印象に残る、まさにオンリーワンの複雑怪奇な超芳醇酒でした。
 流石にこれは食中酒とするのは難しいでしょうね、ただ逆に、最後にこれを飲めばデザートは要らないぐらいの満足感が得られると思います。
 ちなみにやはり私は火入れより生酒の方が好きでした、まだまだ火入れ熟成のどっしり感よりも生酒のジューシー感の方に魅力を感じるようです。
 ともかく、菩提もとの可能性を感じるお酒ではあると思いました、他の菩提もとのお酒も試してみていきたいですね。


 ちなみに、このお酒は前回紹介した風の森アルファ1と同時に開けました。
 アルファ1を最初に開け、他のお酒を経由し、この鷹長で締める。
 同蔵ながら対照的な酒質も楽しく、そんじょそこらの居酒屋に負けない濃い家飲みタイムでしたね。

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名称:鷹長 純米酒 菩提もと 生酒
精米歩合:70%
酒米:ヒノヒカリ
アルコール度:17%
日本酒度:-25
蔵元情報:油長酒造株式会社
購入価格(税抜):1,500円/720ml
購入した酒屋さん:伊勢元酒店
お気に入り度:8.5(若干特殊な判断)/9.0

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2016年11月17日 奈良の日本酒 トラックバック:0 コメント:0

風の森 ALPHA TYPE1 28BY

本日の家飲み 風の森 ALPHA TYPE1 (アルファー タイプ1) 28BY

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 奈良県御所市のお酒です。
 当ブログ常連、イチオシ銘柄です。

 当ブログ初登場の28BYのお酒となります。
 28BYの開始は2016/7/1ですから、このお酒はそれ以降に造られ、8月中に出荷準備が整い、9月頭に私の手元に来たことになります、なかなか慌ただしいですね。
 買ったときに店長さんから聞いた話によると、当然この時期の新酒(?)は前年のお米を使っているとのこと。
 四季醸造かそれに近い形式でお酒を造っている場合、いち早く新BYのお酒が出てくることになりますが、「初鰹」みたいな季節ものとしての意義はあまりないのかもしれませんね。

 風の森の中でもアルファブランドは実験的・挑戦的なお酒に付けられるもので、このアルファ1のテーマは「低アルコール」、サブタイトル(?)は「次章への扉」とのこと、このあたりは裏ラベルにも結構詳しく書いてあります。
 (ついでに、私が書いたギャザリーの風の森についての記事も是非参考にしてください)
 実は今回店頭でこのお酒を見て、風の森マニアの自分がこのアルファ1の家飲み経験がなかったことにふと気づいたんですよね、それがメインの購入理由だったりします。
 外飲みでは下手したら2ケタ回数頼んでいるかも…、スッキリ感が最初の一杯にちょうどいいお酒なんですよ。
 肝心の度数は14度、無濾過生原酒ながら四合瓶で税抜き1050円と激安です(ただ、つい最近ちょっと値上がりしたらしい)。

 最近、風の森はより密封性の高いキャップになりましたね、ここにもこだわりがうかがえます。
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 上立ち香はガスを感じるスッキリとした香りがそこそこに。
 含むと、スッキリながらもしっかりとした旨味が軽やかに入ってきて、ほんのりとした苦味で引き締まりつつ、自然に喉奥に流れ込んできます。
 味わいはいつものサイダー的なさわやか甘旨味が主役なのですが濃度は程々で、苦味がよりハッキリとしていることから、全体としては非常にドライな印象がありますね。
 後味はその苦味とガスが引き取って最後まで爽やかにキレます。
 
 低アルの軽さと味わいの存在感を両立しつつ、ガスによって飲みやすさが加速する、超絶高コスパ酒でした。
 私は酒飲みなのであまり「度数が低いから飲みやすい」という感覚は無いのですが、日本酒(特に原酒)を飲みなれていない人にこの数パーセントは大きいでしょうね。
 その価格と味わいの特長から、「日本酒初心者に超オススメ」できるお酒と言えるかと。
 (まあ、私はもうちょっと露骨に甘い方が好みではあるのですが…)
 風の森はアルファシリーズの動向も気になりますね、引き続き追っていきたいと思いました。
 
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名称:風の森 ALPHA TYPE1 28BY
精米歩合:65%
酒米:秋津穂
アルコール度:14%
日本酒度:不明
蔵元情報:油長酒造株式会社
購入価格(税抜):1,050円/720ml
購入した酒屋さん:伊勢元酒店
お気に入り度:8.4/9.0

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タグ: 風の森 純米

2016年11月15日 奈良の日本酒 トラックバック:0 コメント:0

[菊] premium 純米 雄町 生酒

本日の家飲み [菊] premium 純米 雄町 生酒

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 前回に引き続き、栃木県宇都宮市のお酒です。
 ましだやさんまとめ買いシリーズのトリを飾る、8本目のお酒となります。

 こちらのお酒ですが、やはりかなり洒落た印象のラベルですね。
 何気に「377/767」というシリアルナンバーもあります、こう書いてある以上全量四合瓶出荷なのかな。
 日本酒度-23という「イロモノ」カテゴリーに入るお酒だけに、小分けにして売るというのは正解のように思えます。
 ここらへん、全体的に虎屋本店さんってかなり先進的な意識を持っているような印象を受けますね、もっと東京でも売れてほしいなあ。

 スペック的には前回同様雄町を55まで磨いた生酒ですが、麹歩合が全く違うようです(「当社比2.5倍」とのこと)。
 あまり理屈は良くわかりませんが、経験上「5割麹」とか「全麹」みたいに麹歩合を増やしたお酒は芳醇甘口であったと思うので、このお酒もそうなのでしょう。


 上立ち香は完全に熟したカラメル的な甘さを感じる香りがそこそこに。
 含むと、極めて濃厚かつ個性的な甘旨味がドドドと入ってきて、強めながら柔らかい酸味と苦味で輪郭を整えつつ、力強く染みこんできます。
 味わいは、果実を煮詰めたシロップのような甘味が単独で主役を演じつつも、苦酸などの複雑な味わいが絡みついて、なんとも複雑で楽しい旨味の世界を創り出します。
 後味は、やっぱり不思議な程にしっかりとキレます。

 ラベル通りのインパクトがある、既存の日本酒の枠から飛び出したような個性派超芳醇甘口酒でした。
 味わい的には鷹長菩提もとや昇龍蓬莱古式同様、個性的ながら一種のまとまりのある甘旨味ですね。
 ある程度強烈な甘さにしようとすると似通ってくるのかな…やはり麹歩合がミソっぽいですね、ともかく甘口酒好きにはたまらないものがあります。
 今回いただいた虎屋本店さんのお酒は二本とも非常に私好みでした、「七水」「菊」そして「虹の井」、今後激しく注目したいと思います。


 さて、まとめ買いとして8本紹介したものを少し振り返ってみますと、ましだやさん購入なだけに6本が栃木酒でした。
 そこで改めて感じたのは最近の栃木酒のレベルの高さです。
 今回いただいた忠愛、惣誉、松の寿、七水、既に首都圏での評価を確立している感のある鳳凰美田、仙禽、姿、他にも辻善兵衛、澤姫、若駒や最近登場の望、朝日榮などなど…、実力派銘柄の枚挙に暇がありません。
 地理的条件にも恵まれてますし、ブランディングさえ上手くやれば一気に認知も上がるんじゃないかなあ。
 イメージ戦略的にはこの虎屋本店の路線が、栃木酒のモダンな酒質に合っている気がしますね(一番やり方が上手いのはやはり「仙禽」でしょう)。
 ともかく今後栃木には、マニアとしてより熱い視線を向けていきたいと思います。

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名称:[菊] premium 純米 雄町 生酒
精米歩合:55%
使用米:雄町
アルコール度:16%
日本酒度:-23
蔵元情報:株式会社虎屋本店
購入価格(税抜):1,500円/720ml
購入した酒屋さん:増田屋本店(通販)
お気に入り度:8.5/9.0

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2016年11月13日 栃木の日本酒 トラックバック:0 コメント:0

七水 純米吟醸55 雄町 生原酒

本日の家飲み 七水 純米吟醸55 雄町 生原酒

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 栃木県宇都宮市のお酒です。
 家飲みは初めてで、外飲みについては後述。
 ましだやさん購入酒7本目。
 
 こちらを醸すのは「虎屋本店」さん、たぶん羊羹は関係ないでしょう。
 蔵元ホームページを見るに、「七水」「菊」「虹乃井」の3ブランドで売り出しているようですね、パッと見たぐらいではそれぞれの位置づけは不明。
 私はこのお酒を他の日本酒ブログさんの感想で見ていたほか、かなり昔に今は亡き「酒徒庵」でいただいたことが確かあったりします。(記憶はあるのですが写真が行方不明…まさかアルコールが見せた幻想?と思ったのですが見つかりました)
 実はそもそも今回通販に踏み切った理由が、東京であまり見かけない「忠愛」と、このお酒を飲んでみたかったからだったりします。

 ラベルデザインは実に今風ですね、割とよく見る精米歩合55を「Go Go」と、洒落ております。
 雄町の生原酒と、自分としてはつい期待してしまう好みのスペック。

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(おまけ)2013年6月に酒徒庵さんでいただいたときの写真、このときはレトロなラベルですね。
しかし、この時点でこんな銘柄を発掘していたとは…、改めて店長さんの凄さに感服してしまいます。
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 上立ち香はクリーム的に濃厚な甘さを感じる香りがそこそこに。
 含むと、まろやかで濃厚な甘旨味がトロリと入ってきて、奥の方にほんのりとした苦味と辛さを感じさせつつ、ゆっくりと喉奥に流れ込んできます。
 味わいは程よく熟したバニラ的果実(何じゃそりゃ)の、ほどほどの甘さと極めて濃厚な旨味が主役を演じるのですが、辛苦が見事に裏方に回って素晴らしいバランスを保っています。
 後味は苦味を舌先に残しつつ、力強くキレます。

 一筋縄ではいかない複雑さがありながら、ストレートに旨甘味が楽しめる、素人にも玄人にもオススメできるような旨酒でした。
 甘味も素敵ですが、むしろ口当たりの上品さに惹かれます…、袋吊りっぽいといいますか。
 そしてこれは一杯目より二杯目の方が映えるタイプですね、いくら飲んでも飽きない感じ。
 同蔵のお酒はもう一本買っているので、次回はそちらを紹介します。

 さらに、うーむ二日目の方が味わいの奥深さが増していますね…
 これは良いです、居酒屋でも活躍するタイプでしょう、もし見かけたら試してみることを強くオススメします。

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(参考)「日本酒感想日誌」さんの同スペックの記事
http://osakasj.blog.fc2.com/blog-entry-1479.html

名称:七水 純米吟醸55 雄町 生原酒
精米歩合:55%
使用米:雄町
アルコール度:17%
日本酒度:+1.6
蔵元情報:株式会社虎屋本店
購入価格(税抜):1,500円/720ml
購入した酒屋さん:増田屋本店(通販)
お気に入り度:8.5/9.0

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2016年11月11日 栃木の日本酒 トラックバック:0 コメント:0

瀧澤 純米吟醸

本日の家飲み 瀧澤 純米吟醸

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 長野県上田市のお酒です。
 家飲み、外飲み含め、確か初めていただきます。
 ましだやさん購入酒6本目。

 私は「どの県のお酒が一番好き?」と聞かれたとしたら「長野県」と答えることにしています(次に奈良県)。
 昨今の日本酒業界では杜氏制が後退し、地域別の味わいの特徴は薄れてきている傾向にあると思います。
 が、それでもやはり食文化等に根差した特徴はある程度は残っており、中でも長野はそれが強い印象ですね。
 具体的に言うと「芳醇」(あと若干甘口)ということでしょう、ある意味「淡麗辛口」にはっきりと向こうを張る地域として、最有力候補なのではないでしょうか。
 そしてその特徴は、私のストライクゾーンどんぴしゃなんですよね…、当ブログでも現在最多登場県になっています(しかも特定銘柄に偏っていない)。

 たびたび「信州おさけ村」さんからも買っていることもあって、かなり色々な長野酒を飲んだ自負があったのですが、この「瀧澤」は初見だったので、即決で発注しました。
 スペック的には一般的な純米吟醸火入れ(多分加水あり)ですが、ラベルはブラック地にゴールド文字と結構攻めたデザインという印象。

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 上立ち香は落ち着いた果実香がほんの少々。
 含むと、極めて濃厚な甘旨味がトロリと入ってきて、これまた強めの苦辛さで輪郭を保ちつつ、じわじわと染み込んできます。
 味わいは、実に長野酒らしい完熟リンゴ的芳醇甘旨味が主役ながら、苦辛が尻上がりにどんどん強くなるため、全体としては芳醇辛口といった印象が残ります。
 後味はピリピリした辛さを口中に残しつつ、ガッツリとキレます。

 最初から最後までしっかりとした味わいながら、甘旨と苦辛が拮抗するバランスで、ダレ感を見事に抑えた芳醇酒でした。
 (多分加水)火入れでこの存在感、やっぱり長野イズムを感じるお酒ですね。
 しかし「鋭敏な切れ味、後味スッキリ」ということには同感ですが、これを「淡麗」と蔵元自ら表現してしまうことには違和感バリバリですねえ…、本当日本酒業界はその呪縛からさっさと逃れるべきだと私は思います。
 (ホームページの「芳醇な旨みを感じるも、キレの良さで綺麗なまとまりを見せるお酒」という表現の方が個人的にしっくりきます)
 ともかく、滝澤はまた他のスペックも飲んでみたいと思いました。

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名称:瀧澤 純米吟醸
精米歩合:55%
使用米:美山錦
アルコール度:16~17%
日本酒度:不明
蔵元情報:信州銘醸株式会社
購入価格(税抜):1,425円/720ml
購入した酒屋さん:増田屋本店(通販)
お気に入り度:8.3/9.0

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タグ: 瀧澤 純米吟醸

2016年11月09日 長野の日本酒 トラックバック:0 コメント:2

義侠 純米生原酒 特別栽培米 山田錦 27BY

本日の家飲み 義侠 純米生原酒 特別栽培米 山田錦 27BY

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 愛知県愛西市(あいさいし)のお酒です。
 ブログでの登場は2回目ですね、ましだやさん購入酒の5本目。
 
 義侠は使用するお米に非常にこだわりのある蔵元というイメージがあります。
 前回紹介したのは南砺産の五百万石を利用したお酒でしたが、今回は王道の兵庫県東条産特A山田錦ですね。
 わざわざ「特別栽培米」と銘打ち「無除草剤 ボカシ肥」と明記するところにもそういう雰囲気を感じます。
 「ボカシ肥」というのはあまり耳慣れない言葉ですが、ググったところ、どうやら発酵を経た有機肥料のことみたいですね、最初から最後まで微生物のお世話になっている感じ。

 パッケージはいつもの通り新聞紙包装でいかにも「寝かせてOK」という雰囲気を感じますが、製造年月は2月なので、生熟成としてはほどほどといったところでしょう。
 「それ以上の生熟成は自己責任でやってちょうだい」ということかもしれませんが、私は冷蔵庫の都合もあり、何より失敗するのが怖いのでさっさと飲んでしまいます(実際に飲んだのは9月)。

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 上立ち香はセメダインをほのかに感じる洋梨(?)っぽい香りがそこそこに。
 含むと、独特かつ濃厚な甘旨味がヌルリと入ってきて、尻上がりに強まるピリピリした辛さで輪郭をギッチリと保ちつつ、最後まで高濃度なままガッツリと染み入ってきます。
 味わいは甘旨味と酸辛がせめぎ合う、濃厚ながら筋肉質な印象で、杯を重ねるごとに評価が上がっていくタイプの奥深さがあります。
 後味は辛さがギッチリと引き取って力強くキレます。

 極めて引き締まった旨味を直球ストレートで楽しめる、見事なまでの男酒でした。
 義侠もやっぱり確固たるスタイルというものを確立している銘柄の一つですね、まさに名は体を表すというか。
 女酒が好きな自分もこの男らしさには惹かれるものがあると言わざるを得ません。
 義侠、次こそは熟成系をいただいてみたいですね。

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名称:義侠 純米生原酒 特別栽培米 山田錦 27BY
精米歩合:60%
使用米:山田錦
アルコール度:16~17%
日本酒度:不明
蔵元情報:山忠本家酒造株式会社
購入価格(税抜):1,667円/720ml
購入した酒屋さん:増田屋本店(通販)
お気に入り度:8.3/9.0

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タグ: 義侠 純米

2016年11月07日 愛知の日本酒 トラックバック:0 コメント:0

松の寿 純米吟醸 雄町 無濾過生原酒 27BY

本日の家飲み 松の寿 純米吟醸 雄町 無濾過生原酒 27BY

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 栃木県塩谷郡塩谷町のお酒です。
 当ブログでの登場は以外にもまだ2回目ですね、ましだやさん購入酒4本目。

 私の経験上、飲んだ回数は多くないものの、常にとても好印象を受ける銘柄、それがこの松の寿(通称マツコト)。
 裏ラベルには非常に詳細なスペックが掲載されていますね、特に素晴らしいのが「製造年月」と「蔵出年月」の両方を明記していること。
 この形だと、「そのお酒がどれだけ寝かされていたのか」「寝かされたのは蔵元か店頭か」がはっきりわかるので非常に参考になります、特に生酒だと熟成による変化が激しいのでなおさら。

 そして、このお酒は2016./3製造、2016/8蔵出しとのことなので、蔵元で約5ヶ月間寝かされてからの出荷になりますね、生酒としては程よい熟成期間のように思えます。
 雄町の55磨きの無濾過生原酒と自分にとって鉄板ともいえるスペック。
 泡なし酵母をダブルで使っているところあたりが特徴でしょうか。

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 上立ち香は非常に濃厚な程よく熟した果実香がそこそこに。
 含むと、やはりいい感じに熟した甘旨味が自然な舌触りで入ってきて、時間差で出てくる少々の辛さ(ピリピリ感)で引き締まりつつ、じわじわと染みこんできます。
 味わいは、割と直球勝負の柑橘系果実の甘旨酸味が主役で、程よい熟感と辛さ、そして裏方に徹した苦味がアクセントを付け、最後までダレない飲み飽きない印象を与えてくれます。
 後味はその辛さがしっかりと引き取ってキレます。

 濃厚な旨味、程よく熟した甘酸味、あまりキツくない辛さと苦味がそれぞれ主張してバランスを取る、万人にオススメできる芳醇旨酒でした。
 いやあ旨いっす、マツコトの安定感って凄いですねえ…、前回飲んだ1年以上の生熟成酒も良い味乗りでしたし、いつでも飲み頃という印象。
 激戦区栃木の中でも、一歩先を行く実力派銘柄だと感じました。
 松の寿、今後も是非ちょくちょくいただきたいと思います。

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(参考)「日本酒ブログ(由紀の酒)」さんの同スペックの記事
http://www.sakeblog.info/matsunokotobuki-junmaiginjo-omachi-murokanamagenshu-27by/

名称:松の寿 純米吟醸 雄町 無濾過生原酒 27BY
精米歩合:55%
使用米:雄町
アルコール度:17~18%
日本酒度:-3
蔵元情報:株式会社松井酒造店
購入価格(税抜):1,650円/720ml
購入した酒屋さん:増田屋本店(通販)
お気に入り度:8.5/9.0

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2016年11月05日 栃木の日本酒 トラックバック:0 コメント:0

惣誉 純米70 生原酒

本日の家飲み 惣誉(そうほまれ) 純米70 生原酒

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 栃木県芳賀郡市貝町のお酒です。
 ブログでの紹介は2回目ですね、今回のましだやさん購入酒3本目。

 こちらのお酒は「精米歩合70%」ということを前面に押し出しています、当ブログで紹介しているお酒の中ではかなり低精白ですね。
 ただ最近歩合80とか90超の低精白酒がポンポン出てきているため、あまり70という数字にインパクトはないかもしれません。
 が、極端な低精白酒って、まともな味わいにするために余計手間がかかっているのか、あまりお安くない印象が強いんですよね。
 個人的には、低精白酒は数字にこだわるより、「それゆえの個性」もしくは「コスパ」のどちらかを追及して欲しいと思っています、「歩合の割にキレイな味わいだけど、値段はそれなり」だとマニア以外には訴求力無いでしょうし。
 
 翻ってこのお酒をみるに、特A山田錦という最高クラスのお米を使った生原酒ながら、磨きを70とすることで値段を税抜き1,280に抑えるという、直球勝負のコスパ酒と言えるでしょう。
 同じく特A山田70生原酒としては以前に紹介した菊姫がありますが、あちらは1850円なので段違いですね(もちろん他にもいろいろな要素が値決めには関わるので、単純比較は難しいのですが)。


 上立ち香は米粉クリーム的な香りにアルコールが混じった感じで、そこそこに。
 含むと、やはり賑やかな印象の濃厚な旨味がググっと入ってきて、時間差で出てくる辛さでピリピリしたままゆっくりと染みこんできます。
 味わいは、やはり低精白酒っぽい印象の、甘辛酸がせめぎ合う野太いお米っぽいものなのですが、古臭い感じではなく生酒らしい若さも感じます(青臭くはない)。
 後味はその辛さで力強くキレます。

 低精白らしい魅力をストレートに感じさせてくれる、甘辛のバランスのよい芳醇旨酒でした。
 これは個性とコスパをしっかり両立させていますね…、このまとめ方には蔵の技術力を感じます。
 惣誉、引き続き色々なスペックを試していきたいと思いました。

 そして、開栓後二日目の方が明らかに印象が良いなあ…、思いっきりデキャンタするのもありかも。
 さらに燗をつけると…、ウホッ甘さ辛さが同時にマシマシです。
 これは楽しいなあ、色々な飲み方に耐えられる、新時代の晩酌酒の一つに入れるお酒と思いました。

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名称:惣誉 純米70 生原酒
精米歩合:70%
使用米:山田錦
アルコール度:17%
日本酒度:不明
蔵元情報:惣誉酒造株式会社
購入価格(税抜):1,280円/720ml
購入した酒屋さん:増田屋本店(通販)
お気に入り度:8.3/9.0

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タグ: 惣誉 純米

2016年11月03日 栃木の日本酒 トラックバック:0 コメント:2

忠愛 中取り特別純米 五百万石 無濾過生原酒

本日の家飲み 忠愛 中取り特別純米 五百万石 無濾過生原酒

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 栃木県矢板市のお酒です。
 前回に続く、ましだやさん購入酒の2本目。

 このお酒を醸す富川酒造は「忠愛」と「富美川」の二枚看板ブランドを有しています。
 「忠愛」とはインパクトのある銘柄名ですが、そもそもの由来はなんと「忠君愛国」から来ているとのこと。
 蔵としては大正2年にその「忠愛」を売り出したのが始まりで、最近、首都圏向けブランドとして蔵名をもじった「富美川」ブランドを追加したという経緯のようです。
 個人的には、一周回って「忠愛」の方がむしろ今風のネーミングのように思えますね、ラベルで「愛」を強調しているのが中々素敵かと。
 ましだやホームページによると、今は女性社長が蔵元トップのようですし、元々の語源は一旦おいて、「愛」のあるお酒という方向で売り出すというのは正解のように思えます。

 今回いただくのは、五百万石を55まで磨いた特別純米酒。
 前回紹介したお酒で利用していたM-310酵母のオリジナル(変異前)にあたる「明利酵母(協会10号)」で醸されたお酒です。

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 上立ち香は濃厚フレッシュで若干バニラも感じる香りが気持ち強めに。
 含むと、塊のように濃厚な旨味がググっと入ってきて、少々の酸味・存在感のある苦味と拮抗しながら、最後まで濃度を維持しつつゆっくりと染みこんできます。
 味わいは、果実のような爽やかさとクリーム的な濃度・粘性を兼ね備えたような存在感のある甘旨味が主役、そこに個性的な苦酸味が個性と複雑さを添えます。
 後味は当然のように苦酸がしっかり引き取ってキレます。

 濃度の高い甘旨味に苦味が絡み合い、独特な味わいの世界を見せてくれる、完成度の高いお酒でした。
 いやあこれは旨い…、五百万石でこの濃度の旨味を出せるのには感服しましたね、コスパも抜群ですし。
 しかしやはり私は吟醸的なお酒より、個性が良く出る純米的なお酒の方が好きなんだなあ…、あえて蔵元が「特別純米」と名前をつけるお酒がまさにストライクゾーンなんだと思います。
 こちらを読んでくれている皆様におかれましても、値段とか風評にあまり惑わされず、ご自分の舌に合うお酒を見つけてほしいと、切に願います。
 ともかく、忠愛は今後要チェックの銘柄だなあと思わせてくれた2本でした。

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名称:忠愛 中取り特別純米 五百万石 無濾過生原酒
精米歩合:55%
使用米:五百万石
アルコール度:17~18%
日本酒度:+3.5
蔵元情報:株式会社富川酒造店
購入価格(税抜):1,343円/720ml
購入した酒屋さん:増田屋本店(通販)
お気に入り度:8.5/9.0

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2016年11月01日 栃木の日本酒 トラックバック:0 コメント:0

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